数学を知らずに経済を語るな【日本の弱みです】

数学を知らずに経済を語るな【日本の弱みです】

「数学を知らずに経済を語るな」という高橋洋一さんの著書を読みました。

タイトルだけでも説得力があるのですが、ごもっともという内容です。

 

日本の大学で経済学部は文系になるので、教授でも数学が苦手な人が多く、データに基づく議論がなされていないという指摘です。

 

高校で文系/理系に分けるという日本の教育システムの弊害が大きいですね。

経済的な価値を生むためには、数学的センスが必要だと若い時に理解できれば、また違った結果になるかもしれません。

 

ちなみに、日本人のノーベル経済学賞の受賞者はゼロです。

ノーベル化学賞、物理学賞など自然科学分野では多数の受賞者を輩出しているのとは対照的です。

 

ノーベル経済学賞は、アメリカ人とイギリス人の独壇場になっています。

経済学そのものが元来ヨーロッパの学問らしいですが、今後も日本人の受賞は考えにくいとされています。

 

アメリカの金融政策は、ノーベル経済学賞クラスの専門家が徹底的に議論を重ねて決定されているので、そのレベルの高さがうかがい知れます。

一方、日本は、政治家も官僚も、経済知識が乏しかったり、古かったり、偏ったりしていることが多いです。

 

そういう意味では、日本は金融政策において、アメリカより大きなリスクを背負っていると認識したい方が良いです。

 

出版社内容情報

経済学者はじつは数学がよくわかっていない! 衝撃の事実とともに、理論派で知られるエコノミストが政治経済、社会事象を数学で斬る。

【著者紹介】
嘉悦大学教授

内容説明

経済・ビジネスに強くなる「役に立つ数学の使い方」教えます!二次方程式、微分・積分、等比級数…。「霞が関埋蔵金男」が日本一シンプルに解説。

目次

1日目 増税論者の嘘を見抜く(復興財源は増税なしで確保できる;東電値上げ打診の胡散臭さ;消費税増税は要らない;そもそも「財政破綻」キャンペーンが大嘘;補講 世にも珍しい日銀の「デフレターゲット」政策)
2日目 みんな、なぜ騙されるのか(定義に無頓着な人は騙される;カメの歩みについて;中学・高校の数学を勉強し直そう;補講 「考える」とは持続的に考えること)
3日目 マクロ経済学のイロハを知ろう(マクロ経済を勉強して財務省に対抗しよう;マクロ経済学の先端をかじる;なぜ日本からは経済学のノーベル賞受賞者が出ないのか)

著者等紹介

高橋洋一[タカハシヨウイチ]
株式会社政策工房代表取締役会長、嘉悦大学教授。1955年、東京都生まれ。東京大学理学部数学科・経済学部経済学科卒業。博士(政策研究)。80年、大蔵省(現財務省)入省。理財局資金企画室長、プリンストン大学客員研究員、国土交通省国土計画局特別調整課長、内閣府参事(経済財政諮問会議特命室)などを歴任し、2006年より内閣参事官。07年に財務省が隠す国民の富「埋蔵金」を公表し、一躍、脚光を浴びる。08年、退官(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

 

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