【シルバー分析】累積デルタ(CVD)で読み解く、80ドルの逃げ場と60ドルの好機
シルバー(XAGUSD)の相場は、現在大きな転換点を迎えています。「安くなったから買う」という安易な判断ではなく、チャートの裏側にある「売買エネルギーの蓄積(CVD)」を読み解くことで、リスクを抑えたトレード戦略が見えてきます。
本記事では、初心者の方にも分かりやすく、現在のシルバーの妥当性と今後の戦略を解説します。
![]()
1. 現状分析:なぜ「80ドル台」は逃げ場なのか?
現在の4時間足チャートを確認すると、短期的な反発の兆しが見えます。しかし、これはあくまで「一時的な持ち直し」と捉えるのが現実的です。
CVDのダイバージェンス: 価格は停滞していますが、売買の勢い(CVD)にわずかな反発のサイン(+RD)が出ています。これにより、短期的には価格がヒョコッと戻る可能性があります。
80ドルの壁(オーダーブロック): 80ドル付近には、過去に大口の注文が溜まった「オーダーブロック」が存在します。ここには「含み損を抱えた人たちの戻り売り」が集中するため、上昇を阻む強力な抵抗帯となります。
結論: 80ドル台への戻りは「絶好の逃げ場(損切り・利確ポイント)」であり、新規で買う場面ではないという冷静な判断が求められます。
2. 累積デルタ(CVD)とは?:市場の「本音」を可視化する
相場には「価格」という結果の裏に、必ず「注文のエネルギー」が存在します。それを可視化するのがCVD(Cumulative Volume Delta)です。
成行注文の合計: CVDは「すぐ買いたい!」という成行注文の勢いをグラフ化したものです。
矛盾を探す: 価格が下がっているのにCVDが上がっている場合、誰かが「指値」で売りを吸収し、裏でこっそり買い集めている可能性を示唆します。
この「価格とエネルギーのズレ」を見つけることが、大口投資家の動きを察知する第一歩です。
3. 「吸収(アブソープション)」:クジラの動きを見抜く
大口投資家(クジラ)は、目立たないように「指値注文」で網を張り、個人の「成行注文」を飲み込んでいきます。
鉄壁のサイン: 全力で売られている(CVDが急降下)のに、価格が一定のラインでピタッと止まる現象。これを「吸収」と呼びます。
勝者の見極め: CVDが動いているのに価格が動かない時、勝つのは常に「価格を止めている側(指値側)」です。
4. 次の戦略:60ドル付近での「買い場」の見極め方
現在の弱気トレンドが継続し、もし価格が60ドル付近まで下落した場合、そこは絶好のチャンスになる可能性があります。その際、以下の2つのパターンを待ちます。
スプリング(ダマシ): 60ドルの節目を一瞬割り込み、個人の損切りを誘発した直後に急回復する動き。
CVDの二番底: 価格は1回目と同じ安値なのに、CVDの底が切り上がっている状態。これは「売り圧力が枯渇した」合図です。
5. 失敗しないための「トレード・チェックリスト」
最後に、感情に流されずエントリーするためのチェックポイントをまとめました。
| 項目 | チェック内容 |
| ゾーンの確認 | 80ドル(売り・逃げ)または60ドル(買い)に到達したか? |
| CVDの矛盾 | 価格とエネルギーが逆方向に動いているか?(ダイバージェンス) |
| 吸収の確認 | 強い注文が出ているのに、価格がそれ以上進まなくなったか? |
| トリガー | 長いヒゲが出現し、短期足でトレンドが反転したか? |
| リスク管理 | ヒゲの先に損切り(ストップ)を置いたか? |
まとめ
シルバー相場は現在、日足レベルでは弱気に転じています。しかし、CVDという「物差し」を持つことで、パニックに陥ることなく、大口が仕掛けるポイントを冷静に待つことができます。
「価格の嘘を見抜き、CVDの本音を信じる。」
この視点を持ち続けることが、相場で生き残るための鍵となります。

