【速報】総裁選後の市場はどう動いた?日本株暴騰の裏にある「円安」と「国債」の意外な関係
衝撃の総裁選結果!市場の反応をざっくり解説
10月4日の総裁選では、積極財政を掲げる高市氏が当選しました。
この結果を受け、日本の金融市場では大きな動きが見られました。特に注目されたのは、
「金利」・「為替(円とドル)」・「日本株」の3つです。
「積極財政」や「金利」と聞くと難しく感じるかもしれませんが、今回はポイントを絞ってわかりやすく解説します。
財政と金融で金利の動きが真逆に!
金利には大きく分けて、
国の「財政状態」を反映する長期金利
「金融政策(日銀の方針)」を反映する短期金利
の2種類があります。
① 長期金利(30年債金利)が急騰!
高市氏の掲げる「積極財政」は、国がお金をたくさん使って景気を刺激する政策です。
しかし国がお金を使うには、国債(国の借金)を大量に発行する必要があります。
投資家は「借金が増えすぎて大丈夫か?」と不安になり、その不安が長期金利(日本30年債金利)の急騰という形で表れました。
② 短期金利が大幅に低下!
一方で、高市氏は「利上げ(金利を上げる)」に消極的と見られています。
市場は「しばらく金利は上がらない」と判断し、金融政策を反映する短期金利が大幅に低下しました。
円安と株高のメカニズム
この「短期金利の低下」と「積極財政」が、超円安と日本株の暴騰を引き起こしました。
① 円への魅力が低下!ドル円が急上昇
短期金利の低下により、円で資金を保有する魅力が低下。
国債の大量発行懸念で、市場に円が溢れかえるとの思惑が広がる。
結果として円が売られ、ドル円は急上昇(円安)となりました。
② 円安を受けて日本株が暴騰!
円の価値が下がると、円建て資産である日本株は相対的に上昇します。
「円が目減りするくらいなら、株を買って資産を守ろう」というインフレヘッジの心理も重なり、
本日の日本株暴騰につながりました。
【明日が重要】注目すべきは「国債の入札」
日本株が急騰した一方で、すぐに冷静さを取り戻す必要があります。
そのカギを握るのが、冒頭でも触れた長期金利のさらなる上昇リスクです。
なぜ長期金利が上がると困るのか?
長期金利が上がりすぎると、
その影響が短期金利にも波及し、「円安」を支えていた短期金利の低下トレンドが崩れる可能性があります。
そうなると、株価の上昇トレンドにもブレーキがかかるかもしれません。
明日の日本30年債入札に注目!
投資家が国の財政悪化を懸念して国債の購入を控え、入札が不調に終われば、
長期金利にはさらなる上昇圧力がかかります。
普段はニュースで注目されない日本30年債の入札結果が、今回は非常に重要なイベントになるでしょう。
まとめ:今日の株高は「期待」より「不安」の裏返し
今日の日本株暴騰は、高市氏への期待よりも、
円の価値低下に対するインフレヘッジとしての買いが中心だったと考えられます。
さらに、株価下落を予想して「売り」を入れていた投資家が、
予想外の上昇に慌てて買い戻す「踏み上げ」も、上昇を加速させた要因です。
冷静に立ち回るためには、
日本30年債入札結果を注視し、もし結果が悪ければ、
今日の上げ幅の半分程度は下げてもおかしくないという心構えで臨むのが良いでしょう。
【追伸】ドル円の行方にも要注意
実は今回の円安は、誰が総理になってもいずれ避けられなかった可能性があります。
日銀が多少利上げをしても、次の利上げまで間が空くと市場が判断すれば、
「悪材料出尽くし」で円がさらに売られ、円安トレンドが強まる展開も考えられます。
市場の動きは複雑ですが、冷静に「金利」と「国債」の動向を見極めることが、
これからの投資判断において何より重要になりそうです。