王子公園駅の引き込み線【痕跡がハッキリわかります】
1920年に阪急電鉄が神戸に乗り入れた際、神戸側の終着駅は「神戸駅」ではなく、王子公園駅から1kmほど西側にありました。
当時の本線は上筒井線と呼ばれる支線で、王子公園駅から阪急神戸駅(上筒井駅)へ延びていました。
しかし、乗客の減少により上筒井線は1940年に廃線となりました。
現在はその痕跡はほとんど見られませんが、王子公園駅周辺には引き込み線跡や高架の遺構が僅かながら残っています。
阪急電鉄の王子公園駅の周辺地図をよく見ると、引き込み線跡が記載されています。
上下方向に通常の線路が黒線で描かれていますが、現在地というは表記の左上に引き込み線跡があることがハッキリわかります。
王子公園駅の東口を出て、東側に歩いて行くと、引き込み線跡が見えます。
王子公園駅の東口を出て、山側すぐのところに、引き込み線跡の高架部が切断された痕跡が見えます。
上筒井線の遺構はいくつかの場所で見ることができます。
1. 王子公園駅周辺
– 王子公園駅の東側には、現在は保守用機械の留置線として使われている引込線があります。これが上筒井支線の痕跡で、神戸線の三宮乗入れ後もここから分岐していました。
– 現在の阪急タクシーの車庫となっている部分も、かつての上筒井支線の跡地と思われます。
2. 兵庫県福祉センター周辺
– 阪急王子公園駅から西へ歩いて約7分の場所に、かつての神戸線終着駅である上筒井駅がありました。現在は兵庫県福祉センターが建っています。この場所は、神戸三宮駅よりも大阪梅田駅寄りに位置していました³。
3. 王子神社周辺
– 王子神社の裏側から上筒井線が通っていたと思われる道が現れます。また、兵庫県立美術館王子分館の裏には上筒井線の跡ではないかと思われる高架のような構築物があります。
これらの場所で、上筒井線の歴史的な痕跡を探索してみてください。