需要に勝る材料なし【相場の格言】
最近、「需要に勝る材料なし」という相場の格言を実感することが多いです。
エネルギー、資源、食糧、が分かりやすい事例です。値上がりが顕著です。
いずれも日本で自給できない、もしくは自給率が低いものです。
言うまでもなく、エネルギー、資源、食糧、がないと現代人は生きていけません。
生命の危機に迫るほど需給がひっ迫すると、猛烈な価格の急騰は不可避でしょう。
エネルギー、資源、食糧、は急に増産できないものです。流通体制を整えるのも簡単ではないです。
それだけに、需給がタイトになると、長期化する懸念はあります。
したがって、長期的な対策が重要となります。先読みできるか、が勝負です。
一般論として、供給能力をあげるには、増産しなければなりません。
工業製品ならば、設備稼働率を上げるなど、それなりに増産する手段はあります。
ソフトウェア産業は、さらに容易に増産できます。
極端に言うと、コピー&ペーストで簡単に複製できますし、インターネット社会なのでダウンロードだけで、流通も完了します。
現代社会で最も容易に増産できるものは、「カネ」でしょう。
金兌換性は停止されているので、通貨発行権のある国家であれば、いくらでも「カネ」は増やせます。
(ハイパーインフレにならない範囲にする必要ありますが)
一昔前ならば、輪転機を廻して、紙幣を大量に印刷して、ばら撒く、というイメージです。
現在、「カネ」の増産はもっと簡単ですね。
パソコンのキーボードを叩いて、数字を打ち込むだけです。
完全にデジタルだけの世界で完結しますね。物理的な制約はありません。技術的な制約もありません。
デジタル化によって生産性を上げるべき、という議論をよく耳にします。
これは否定されるものではないです。
ただ、1を10にするスピードを上がるものでしかありません。
0から1を生み出すものではありません。
エネルギー、資源、食糧、など自然を相手にするものは、「0から1を生み出すもの」という要素が大きいです。
改めて、エネルギー、資源、食糧、など、人が生きていくうえで必要不可欠なものの大切さを見直す必要がありますね。
エネルギー、資源、食糧、などの価格が上昇している背景について、再度、考えてみたいと思います。