FRB:連邦公開市場委員会(FOMC)【2022/3/15-16】

FRB:連邦公開市場委員会(FOMC)【2022/3/15-16】

FRB:連邦公開市場委員会(FOMC)について、時事エクイティに纏められています。

私なりに重要と思った箇所を太線にしています。

 

米連邦準備制度理事会(FRB)は、3月15日、16日のFOMCにおいて決定した金融政策について声明を発表しました。

  • フェデラルファンド金利の目標レンジを1/4から1/2に引き上げることを決定。
  • 今後、目標レンジの継続的な引き上げが適切と考える。
  • 来る会合で財務省証券、政府機関債および、政府系不動産担保証券の保有額削減の開始を決定する予定。
  • 雇用の増加は力強く、失業率は大幅に低下。インフレ率は、需給の不均衡、エネルギー価格の上昇、より広範な物価上昇圧力を反映して、依然として高い水準にある。
  • ロシアのウクライナ侵攻による米国経済への影響は極めて不透明であり、短期的にはさらなるインフレ上昇圧力を生み、経済活動の重荷となる可能性が高い。

 

FOMC声明文(全文)  2022年3月16日14時(米東部時間)発表

[日本語訳 ゴールデンチャート社]

経済活動と雇用を示す指標は引き続き強さを示しています。ここ数カ月、雇用の増加は力強く、失業率は大幅に低下しています。インフレ率は、パンデミックに関連した需給の不均衡、エネルギー価格の上昇および、より広範な物価上昇圧力を反映して、依然として高い水準にあります。

ロシアによるウクライナへの侵攻は、甚大な人的、経済的被害をもたらしています。米国経済への影響は極めて不透明であり、短期的には侵攻とそれに関連した出来事がさらなるインフレ上昇圧力を生み、経済活動の重荷となる可能性が高くなっています。

当委員会は、長期的な視野に立って「最大雇用」と2%のインフレ率を達成を目指しています。当委員会は、金融政策のスタンスを適切に強化することによって、インフレ率が目標とする2%の水準に戻り、労働市場が堅調に推移すると想定しています。これらの目標を支えるため、当委員会はフェデラルファンド金利の目標レンジを1/4から1/2に引き上げることを決定しました。そして今後、目標レンジの継続的な引き上げが適切であると考えています。さらに当委員会は、来る会合で財務省証券、政府機関債および、政府系不動産担保証券の保有額削減の開始を決定する予定です。

金融政策の判断に際して適切なスタンスをとるため、当委員会は引き続き入手した情報が経済見通しに与える影響を注視していきます。当委員会の目標達成を妨げる可能性のあるリスクが現れた場合、当委員会は適切に金融政策のスタンスを調整する用意があります。当委員会での政策判断にあたり、公衆衛生、労働市場の状況、インフレ圧力とインフレ期待、金融・国際情勢など、幅広い情報を考慮に入れて評価を行っています。

金融政策決定に賛成したのは、Jerome H. Powell議長、John C. Williams副議長、Michelle W. Bowman、Lael Brainard、Esther L. George、Patrick Harker、Loretta J. Mester、Christopher J. Wallerの各氏です。この措置に反対票を投じたのはJames Bullardで、本会議ではフェデラルファンド金利の目標レンジを0.5%引き上げ、1/2~3/4%にすることを希望しました。Patrick Harkerは本会議で補欠メンバーとして投票しました。