未来の健康診断【最大の受益者は保険会社】
健康はお金で買えません。誰しもが病気にはなりたくないでしょう。
病気になる要因として、生活習慣や遺伝的要素があるかと思います。
人工知能(AI)や検査技術の進歩によって、各人の生活習慣や遺伝的要素に関する膨大なデータが蓄積される時代がそう遠くないうちに来ると思います。そうなると、一人一人の病気発症リスクが正確にわかるようになります。
革新的な検査技術の切り札とされるのが、血液、唾液、尿などの体液を調べて、病気の予兆を示す異常物質を検出する「リキッド・バイオプシー」というものです。この検査法は受診者の身体的/精神的な負担が小さいのが特徴です。
簡易な検査法でありながら、高精度な診断ができるところが最大のメリットです。
こういった背景から、各国が巨額資金を投じて、開発競争を繰り広げています。
これら検査技術の実用化には、装置の小型化や安価化も重要です。
小型化や安価化が実現すれば、近所の病院や自宅で高精度な検査できるようになります。大病院の高額な大型検査設備がなくても高精度な検査ができるようになります。
そうなると、病気の早期発見にも繋がりますし、医療費の抑制にも繋がります。
これら分野とウェアラブル機器やアプリとの連携も期待されます。
健康に関する分野は非常に裾野が広いのですが、この分野での最大の受益者は、保険会社とされています。マネタイズの構図がしっかりしていることが、巨額の開発資金を投じられている背景にあるのかもしれません。
健康にとって大切なことは血液の流れ、経済活動にとって大切なことはカネの流れ。いずれも流れが大切です。