経済学【何を探求する学問なのか】
経済学はカネ儲けをするための学問ではない。
どうすれば適切な配分ができるのか、考え抜くのが経済学である。
経済学の本質をついた言葉です。
言い換えると、経済学を学んでもカネ儲けには直結しないということです。
経済学が学ぶ意義は、カネを適切に配分する、つまり、カネの流れを滞らせないことの大切さを知ることにあります。
カネの流れを、人間の血の流れに例えると分かりやすいです。
血の流れが悪い箇所は、健康状態が良くない箇所です。
血の流れが悪いと、栄養が届かず、老廃物が排出されず蓄積するので、当然ながら、状態は悪くなります。
血の流れが悪い箇所があるからと言って、大量に輸血すれば良くなると考える人はいないでしょう。
カネの流れも同じです。カネの流れが悪いからといって、金融緩和をすれば全て解決するという訳ではありません。
大量に輸血して血を貯めようとする人はいないですが、大量にカネを集めて貯めようとする人は多いです。
昨今の日本企業が内部留保を大量に蓄積しているのも同じです。
カネが多いほど安心という気持ちは分かります。痛いほど分かります。
ただ、カネと血の本質は同じです。貯めるのではなく、流れが大切です。
カネについては、銀行預金や株式投資など色々な貯め方があります。
リスクは伴いますが、株式投資など少しでもカネの流れを生むような選択をすることも大切です。
教育など人に投資することも大切です。
どうすれば適切な配分ができるのか、考え抜くのが経済学
冒頭の問いに対して、ストックよりフローを重視する(カネも血も同じ)、というのが私の答えになります。